Fxxx The World and Be Real Cool - ルイス・コールの素敵な曲たち
むかしむかし。
新しい音楽に出会うには、音楽雑誌を買って読んだり、FMでお気に入りの番組をチェックしたりして、新しい音楽との出会いを求めたものじゃった。
つうわけで、1980年頃、自分が大好きだったのはNHK-FM、夜11時からのクロスオーバーイレブン。エッセイ的な文章の朗読を挟んで、7、8曲がフルで流れる。恐らくは曜日によって選曲担当が違っていて、自分はイギリスの最新チャートあたりの曲を沢山かけてくれる、確か金曜日のプログラムが好きで、事前にFMステーションなんかの雑誌を買って、番組表でオンエアされる曲をチェックして、カセットデッキを録音スタンバイ状態にしてヘッドホン着用してステレオの前に鎮座して、放送スタートを待ってエアチェックしていたものでした。そんな風に録りためたカセットをラジカセで繰り返し聴いて、ホントに気に入った曲があれば、当時は札幌のタワーレコードやCISCOといったレコード店にチャリンコ飛ばして行ってレコードを探す、そんな青春だったな。
2019/8/15追記 たまたまラジオ聴いたらまだ当時と同じオープニングテーマ、同じ進行で番組やってるじゃないの!何故?と思ったら、夏休みの特番でやってたんですね、懐かしかった。
すっかり前置きが長くなってしまったけども。令和元年の今、ネトフリやPrimeビデオで観る映画、またはRadikoで、格好いいと思う曲が流れるとすかさずShazamで検索して、世のトレンドとは全く関係ないところで音楽を掘り下げる日々。一方で時折、TwitterやFacebookなどのタイムラインに、知人がシェアしてくれたYouTubeの動画を観たり。今どきのそういう出会い、全然悪くないと思ってます。
先日、長年の知り合いがFacebookにシェアしてくれたのをきっかけに、ルイス・コールというミュージシャンにすっかりハマってしまいました。
再生回数を見れば、自分がこんなブログで紹介するまでもないほど話題になったんだろうなあと思うけども、これがあまりに格好よくて、自分は「いい」となるとその人のやってることをがっつりチェックしたくなるので、とにかく色々観まくりました。ちょっと古いところではこれとか。
ジェネヴィエーヴ・アルタディという娘と組んでるKNOWERというユニットも素晴らしい。
そんな彼の曲で、とにかくいいと思ったのが次の2曲。
Hanging On - KNOWER
クッソファンキーな、とか、ところどころスクリッティ・ポリッティを彷彿とさせる、とか、細々説明したくなるところが色々あるんだけどそんなことはどうでもよくて、コード進行とジェネヴィエーヴのボーカルとストリングスと上昇気流のような転調が「生の歓喜」というか、いや違う、生きながらにして天国、みたいな、そういう気分になる。
次はソロ名義の1曲(なんだけど、ボーカルパートはジェネヴィエーヴとのツインボーカル)。
When You’re Ugly - Louis Cole
これもね、ブラスの吠え方がジャコパスのリバティシティを彷彿とさせるなあとか、色々あるんだけどそんなことはどうでもよくて、コード進行と歌詞が、ホントにホントに素晴らしい。
僕らみんな 地球で暮らして
世の中いまや こんな具合
僕らみんな 地球で暮らして
世の中いまや こんな具合
君が魅力的なら みんな君の話をしたがる
君が醜いなら 誰も君の話をしたがらない
君が醜くても なんかやれることがあるはず
世の中クソだ 本物のクールで行こう
まるで小学生の作文みたいな歌詞なんだけど、この素敵な曲に載せられて聴くと、なんだかいいんですよね。沁みる。
調べると3年前、そして去年も来日してるんですよね。また来てくれないかなあ。とにかく今、一番生で観てみたいミュージシャンです。
本当はヒップホップの歌詞についての記事を書こうと思ってたのに、素敵な音楽に出会ってそれどころではなくなった、そんな1週間でした。
こんなメロウな曲もあるよ。
Apple Musicのプレイリスト作ってみたんで、聴ける方は是非どうぞ(本名が出てるけどまあ大して気にしない)。