東京さばい部

東京砂漠で生き残れ

サラリーマン30周年。

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 サラリーマン30年て、まだこの辺かね。どーなの。

 

エレカシも30周年、コレクターズも30周年、S&Bの本生シリーズも30周年、はーめでたいね、とか言いつつ、基本、人ごとであった。

 

が。自分自身、今年の終わりにはサラリーマン30周年であることに気づいてしまった。平成元年の1月、専門学校最後の冬休みもそこそこに会社に通い出して、もうそんなになるのだ。光陰矢の如し。

まあ転職は多かったので、勤続30年、とかではないが、自分が働き出した頃にはそんな呼び名はなかった「IT業界」で、30年生き延びた。野比のび太。という訳だ。

 

紙と鉛筆でコーディングの時代

働き出して10年くらいは、インターネットもない携帯もない、パソコンなんか持ってたら「家、金持ち?」って聞きたくなる時代だった。

プログラムを書くときは端末に向かっていたが、設計は紙と鉛筆でやる時代だった。コーディングシートもフローチャートも紙に鉛筆で書いてた。席で煙草ふかしながらプログラムを作ってた。レコード程も大きいのに、200MBかそこらの容量しかない磁気テープを、東京から名古屋まで新幹線で運んでった挙げ句、データの書き込みに失敗してて中身が空っぽだった、なんてこともあった。牧歌的。

 

時は流れて

マイクロソフトからWindowsがリリースされて。インターネットが現れて。普通の人もパソコン買うようになって。ケータイが普及して。ガラケースマホになって。電車の中で殆どの人が掌の中のスクリーンだけ見て過ごすようになって。

 

世の中の様相は物凄く変わったが、自分がやってる仕事は、本質的にあんまり変わってない。要件訊いて設計して実装して提供する、その繰り返し。とはいえハードウェアの進化は凄まじく、そこで使うソフトウェアも随分と変わった。ただ集計した結果をプリントアウトすればいい時代ではなくなって、色んな要求に応えなくてはならなくなった。それはそれで楽しかったが。

 

帰れない日々が減った

システムのメンテナンスやリリースというものは基本的に、それが使われていない時間帯に行われる事が多いので、どうしても休日出勤や夜間作業というものが発生する。そしてトラブルが起きれば使う人の業務が止まってしまうので、リカバリーするのに何日も徹夜になることもあった。自分は最高で10日間、一睡もせずに仕事した事があった。人間10日も寝ないでいると免疫力も何もかも低下する。その時も最後は、屋外の喫煙所のベンチで横になってて虫に刺されただけで、頭が1.2倍くらいに腫れ上がってしまった。休むわけにもいかず、しかしデコも瞼もパンパンに腫れ上がり恥ずかしいので、サングラスをかけて出社した。寺尾聰

ここ2、3年くらいで随分変わったな、と感じるのは、そんな残業が減ったなあ、と。まあ元々がおかしいのだけど、ようやくそういった長時間労働が問題視される風潮になって、大手の会社であれば残業時間のチェックが入るようになった。

 

努力はしたけどだいたい「運」

大企業の社員というわけではないから、ここまでやってこれたのは、今の会社が小さいながらもきちんと成果を出してきたことに対する評価あってのことで、その中で自分自身も、そんな会社の社員として、辛うじて恥ずかしくない程度には、成果を上げて来られたからかな、と思う。

時にはリスクも取ってきた。凡そ身の丈に合わない規模、かつやったこともないような業務を「出来ますよ」なんて答えちゃってから、大手町のホスティングルームで「どうしたもんかね」なんて独り言言いながら、連日サーバーと向き合ってた事もあった。

なんで今までやってこれたのか。頑張ってきた自覚もあるけど、殆ど「運」なんじゃないかな、とこの頃は思う。

 

割り切り

自分はフリーのプログラマーとして食っていた時代もあったので、技術が全てだと思っていたし、技術がない人間は仕事なんか貰えない、と思っていた。

結婚を境に、その辺の考え方は物凄く変わった。結婚後パソコンが壊れてしまってから、自分のパソコンを買う余裕がなかったのもあるし、家にいてまでコンピュータを触っていたくなくなった。

その分、会社では頑張った。職場にいる間に、手元の道具だけで、きっちり成果を出す。ひとたび会社を出たら、会社の人たちと飲みに行って仕事の愚痴を吐くこともしない。会社以外の場所で仕事のことを考えるのは、せいぜい行きの電車だけ。その辺の割り切りによって、メリハリが出来たことは、自分にとっては結果的には良かったのだと思う。

が、この頃、会社の(比較的)若い奴らが色々学んでいるのがちょっと、懐かしかったり羨ましかったりしている。

最近たまたま縁あって、15年ぶりくらいに中古のパソコンを入手出来た。出来た、という言い方は変だが、テレビとパソコンはもう一生買うことがないと思っていたくらいなので、たまたまとしか言いようがない。今は離婚して時間もあるし、折角なので、自分の仕事では今のところ縁のない、モバイル向けの開発でも勉強してみようかな、という気持ちになっている。

若い技術者は往々にして最新のイケてる技術が実際の仕事の現場に採用されないことに不満を持つものだし、それはそれでよくわかるが、結局言語やテクノロジーは道具でしかない。客の困りごとについて問題解決できるのであれば、道具は関係ない。だから何かを学ぶとき、自分は単に引き出しを増やす気持ちで取り組んでいる。それがベストとは思わないが、それでやってこれたのだから、それはそれで一つの形ではあろうかと思う。

 

来年9月に特定派遣が廃止になる

そのことが、自分の仕事ぶりに影響があるのかないのかよくはわからない。まあ仮にあったとして、あんまり不安視はしてない。自分自身既にいい歳だが、自分より仕事の出来ない奴は腐るほどいる。仕事のやり方をわかっていて、問題解決できる技術さえあれば、食っていけなくなることはないだろう。まあその楽観的な性格故、30年もサラリーマンやってこられたんだな、とは思う。あとはとにかく、体だけは丈夫だったこと、かな。メンタルも体も、3回ずつくらい死んでてもおかしくなかったようにも思うし。

  

そんなわけで30年間、サラリーマンとしてサバイブした俺、お疲れさまなのである。